蕎麦 丸富(まるとみ)

【電話番号】0265-83-3809
【営業時間】1130-1500(品切れにて閉店)
【定休日】火曜日
【住所】長野県駒ヶ根市赤穂23-180;赤屋根が目印

2006/04/22 隠れたのに有名店編

駒ヶ根にうまい蕎麦屋があると言ふ。俺の手持ちのガイドブックにも伊那谷スクラップブック(自作)にも掲載されておらず、その正体がいまいち掴めない。ネットで見る限り好評なのだが、蕎麦屋然とした営業時間(=昼間のみ)のおかげで、なかなか行く機会を得られなかった。今日、連れと訪問するタイミングをゲット。喰ってやろうじゃありませんか。
10:50 着。開店は 11時半。この辺は性格出るよな。連れは眉毛をかくと言い、コンデジを忘れた俺はショックに項垂れながら店近辺をぶらぶら散歩、、するも退屈なので店の駐車場から予約の可否をテルる。予約は一切受け付けていないとのこと。そうなのかとお店の玄関まで行くと、筋者スーツと着物美人がもう並んでいやがる。どこから来たのか訊ねてみると芦屋(兵庫県)からとのこと。そんな会話を愉しんでいると、まだ11時になったばかりだというのに俺の後ろにおさんが並ぶ。おいおい、まずいなと車内でごろごろしている連れを呼びに行った。
※ つーわけで、今回は久々に携帯での撮影っす。
11:08 店が開く。(・∀・) ラッキィ!天井の高い木造りの店内のしつらえはとても蕎麦屋には思えない。モダンなイタリアンと和の融合いう感じだろうか。表現が陳腐なのでどうでもいいが。
席に着くとすぐにメニューとお茶を持ってきてくれる。他の席にも気さくで取っ付き易い店員さんがてきぱきとお茶を運ぶ。うちらはお蕎麦は後回しにして、連れと気になる料理を注文した。

「ハートランド・キリン(中)」(525円)
高遠の『壱刻』にしてもこだわりのある蕎麦屋は基本のビールにハートランドを据えるのだが、どうも俺には右に倣えで置いているだけではないのか思ってしまう。酒を嗜まない蕎麦屋の店主だっているのだから、倣って結構か。このビール、たしかにキリンの最高作という呼び名はあるし、料理を選ばないという意味では人当たりのよいビールでもあるのだが。なんでこんなこと言うかって、俺がそれほどこいつを好きじゃないから ( ((( 爆 ))) ) 地ビールもあったけど、蕎麦喰うときにエールなんて飲むなや > 隣のおさん。

「寄せ豆腐」(420円)
豆腐は濃厚でうまかった。連れも気に入った様子できゃっきゃとしている。梅肉がソースとして付いてきたが、ふたりとも何も付けずに食べた方が美味しいで一致。きっと、多くがそうだろう。店員さんですら、そのままで食べて美味しければ・・・なんて言い方をしているくらいだ。

「焼き味噌」(420円)
しょっぱい。ビールよか、日本酒とごはん希望。

「地どりの陶板焼き」(2100円)
「地鶏を陶板で焼き、その油を使って赤ネギを炒めたもの。粗塩と柚子胡椒で。」(メニューより抜粋)
彩りのない盛り付け。特別な鶏なのだろうが、特別な味ではない。素材の味とはこういうものを言うのだろうがな。

「白檜曾乃蕎麦切り(しらびそそば)」(1050円)
「貴重な上村、下栗産玄蕎麦、生粉打ち。実は手刈り、天日乾燥による完熟。量は少なめ、細打ち、江戸前風。」(メニューより抜粋)
蕎麦は締めにということを店員に伝えると、気持ちよく返事をしてくれたのだが、速攻で持ってきやがった。なにそれ?
さて、運ばれてきた蕎麦と言うと、メニューに量が少ないことを謳っているのだが、実際少ない。腰の強い麺で、その点連れは気に入ったようだが、わざわざ並ぶほどのものでもあるまい。これ、つゆも少ないのだが、江戸前風ってのはこういう意味か?別に江戸っ子じゃねぇんだから、つゆくらいけちけちしねぇで、どばっと寄越せっての。江戸っ子の遺言知ってるか?「死ぬ前に一度で良いからそばをどっぷり汁(つゆ)につけて食べたかった」ってのあんだら(落語だけど)。考えあってのことだろうし、理由もわかるが、浸け方なんざ客が決めるっての。自分のスタイル押しつけんなよ。サービス業において、ストイックさは売りではあるが、自己満足との諸刃の剣だ。客のニーズに合わせて千変万化のラーメン屋に、蕎麦屋は倣うべき部分があるんじゃないかと思う。。あまり思わないけど、少しだけ思う。

本当の開店時刻である 11時半までには蕎麦手繰ってる客の倍を超える客が待ち並び、じじぃの声はうるさく、その視線は尚痛い。ゆっくりと憩えない蕎麦屋ってのは、食堂と相違がないな。こんだけ建物に気を使っているなら、敷居のひとつ設けてくれればよかろうに。回転させたいんか?

別な蕎麦も試してみたかったが、待ちの客がどうにも気になったので退散。駐車場に出ると、満車11台の内、県内ナンバーは俺の1台のみ。俺の隣の車と入れ違いでやってきたベンツから香水くせぇ女が降りてくる。こういう世間に溢れる興味本位の美食探求型観光客で成立してんのかもな。俺は仲間になれそうもないや。


関連リンク:
メニュー抜粋 (σ・∀・)σ

◆ 写真 ◆



店外


店外
赤屋根が目じるしです。


店内


「焼き味噌」


「地どりの陶板焼き」
メニュー抜粋(2006/04/22)
蕎麦
白檜曾乃蕎麦切り(しらびそそば)1050 yen
朝日屋(荒挽きの蕎麦切り)945 yen
蕎麦掻き(そばがき)1260 yen
おろし蕎麦1050 yen
地鶏のつけそば1785 yen
定番の献立
寄せ豆腐420 yen
焼き味噌420 yen
地どりと蕎麦掻きの鍋仕立て(予約制)2100 yen
地どりの陶板焼き2100 yen
本日の野のもの料理
地鶏の肝煮420 yen
煮物の盛り合わせ840 yen
山のクレソンのサラダ420 yen
日暮膳(四名様以上 六時より 二日前迄に予約)
春 山菜料理と蕎麦6300 yen
夏 夏野菜の料理と蕎麦6300 yen
秋 山のきのこ料理と蕎麦7350 yen
冬 鍋の料理と蕎麦6300 yen
ビール
地ビール(小)840 yen
ハートランド・キリン(中)525 yen
※ メニュー及び料金変更に関する一切の責任を負いません (:D)┓モコ