2021/3/16 天龍牛のヒレステーキ
『やまびこテラス(箕輪町)』
天龍牛を使ったテラスバーガーとやらが 1500円と高価ではあるが興味を持ったので、
さて行こう!と決めたこの日が一周年だそうで、
せっかくなので一周年記念の特別メニューをお願いすることにした。
> この度、皆様のおかげで2021年3月16日で
> やまびこテラスは一周年を迎えることが出来ました。
>
> 特別企画として、
> 一日数量限定、1週間ほどの期間限定ではありますが、通常メニューにはない、箕輪産の特選黒毛和牛最高級部位のフィレ肉をご用意いたしました!
ほぼ開店時刻に到着するも、
駐車場には十台を超える車があり(仲良しママさんグループがばらばらで来てた模様)、
店内には既に数組いて、俺はカウンターに誘導される。
窓際が駄目か訊ねたがカウンターだって。
『やまびこテラス』ってロケーションと眺望の良さを示すような店名なのに、
俺はずっとカウンター裏のシンクを見る羽目になった。
なんでシンクをカウンター下じゃなく、客席から見える壁側に配置したのか。
食事中は食事しかしない俺みたいのは、
ずっと水切り籠とシンクとキュキュットを眺める羽目になる。
「天龍牛最高級部位 フィレ肉ステーキ」(税抜 2480円;通常価格 3280円)
プレートメニューはどれも 1500円~ と高価だが、
どれもその名のとおりにワンプレート。
自分の頼んだのは税込みで 2728円だけど、
この見映えのワンプレートで皆その価格に納得するのか?
2700円ってこの界隈のフレンチレストランでぼちぼちのコースがいただける価格だ。
それを肉と米と、薄っぺらい葉っぱサラダ。
その上、彩度も低い。
お待たせしましたってにっこり持ってくるだけで食べ方の説明もない。
塩と山葵に気付いたのでそれで肉を調味していただく。
サラダは個々の野菜の味わいが明瞭でたいそう旨いけど、
地物推しの店でこんなちっぽけな量しか盛り付けないのか。
じゃが芋はぼろぼろで箸じゃ食べづらいし、
トマトはカットが潰れている。
天龍牛のヒレ肉は非常にきめ細かく、
レアな焼き加減もあって全体にむっちりねっちりとなまめかしい食感。
味わいは深く濃厚で、それはいつまで噛んでも薄まらない。
よい印象。旨い肉。
でも、赤身肉の表面はカリッとさせて欲しかった。これはただの希望。
で、たしかに美味しいのだけど、
巷のショッピングセンターで購入できるグラスフェッドの輸入牛と如何ほどの違いがあるか?
食べ比べれば分かるんだろうけど、そうでなければ俺に差異は見出せない。
地元の牛をいただけるというプレミアム感はあるし、それは嬉しいのだけど、
良い食材だからって俺の財布にゃ高すぎるなというのが消費者としての意見。
盛り付けの見映えが良いわけでもなく、凝ったソースがあるわけでもなく、
テーブル席は知らんけど、カウンターには胡椒も楊枝もないし、
どれも高価なわりにお絞りではなくナプキンだし。
と貧乏人が文句を言ったところで、
12時を前にしてほぼ満席。
構成は年寄りと子連れのママさんグループで 100%。
リーマン不在。
こんなに賑わう店じゃ、
ひとり客なんぞがカウンターでシンクと見つめ合うのは仕方ないか。
外食は基本的にぼっち飯が好きなんだけど、
窓際の席ってたいがいテーブル席で、
ぼっちだとそちら側に行けないんだよなあ。
ぐだぐだ書いているけど、
総じて美味しかった。
金額と期待への乖離が甚だしかっただけ。
でもまあ、よい食材を使えば適正価格というのはこうなるんだよな。
ほかの飲食店が価格を抑えるために頑張り過ぎているのも分かっている。
ところで入店時、
入り口で店員の手の空くのを待っていた俺を誘導した
見た目は従業員とはほどとおい老人はなんだったのだろう。
挨拶もしないのに誘導だけされて、どゆこと???ってなった。
結局は、その最初の接遇が『やまびこテラス』のホスピタリティを雄弁に語っていたわけだが。
メニューの写真: